この記事はこんな方におすすめ
- HSPであることで苦しんでいる
- HSPとしての強みを知りたい
- HSPの才能を引き出す方法を知りたい
HSPが苦しむ原因

HSPの特徴について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

HSPとは(Highly Sensitive Person)の略であり、周りの人より敏感に物事を感じ取ってしまう人のことを表します。内気、臆病、心配性といったタイプの方はHSPである可能性が高いです。
現代社会においては外向的で活発なタイプの人が好まれる傾向にあるため、不当な評価を受けてきたHSPも多いかもしれません。
ただしHSPは生まれ持った気質であり決して病気ではありませんし、全くもって悪いものでもありません。しかし多くの人がHSPであることで苦しんでいることは事実です。
ではなぜHSPで苦しむ人が多いのでしょうか。
もちろん五感が敏感すぎるから、他人が何を求めているかばかり考えすぎて疲れるから、1人になる時間が必要で友達付き合いが悪いと思われているからなど様々な理由があるでしょう。
しかしこれらはHSPとしての特徴であり、HSPではなくなるということはまず不可能ですからこれを気にしていてはいつまでも解決方法が無いということになってしまいます。
それよりも一番の原因はHSPとしての強みを理解できていないことです。
HSPは悪いことばかりでなく、HSPだからこその優秀な能力をもっています。
あなたがHSPをどう生かすか、どのように付き合っていくか。これが重要です。
HSPが幸せに生きるための段階

私はHSPが幸せに生きるためには以下のようなフェーズがあると考えています。

まだHSPの概念があまり浸透していないため「よくわからないけど生きづらさを感じる」という人も多いでしょう。
しかし運よく(?)HSPの概念を知ることができた方は「HSPであることを自覚する」段階へと進みます。
この段階でも何も知らなかったころと比べるとだいぶ心は楽になるはずです。
しかしそれでは原因が分かっただけで、今の生きづらさは大して変わらないという方も多いのではないでしょうか。
これが先ほどもお伝えしたようなHSPの特徴で悩んでいる段階であり、マイナスの側面ばかりが気になってしまっている状態です。(ここで止まってしまっている方も多いのでは?)
ここからさらに次の段階へと進むためには「HSPのプラスの側面に目を向ける」ことが重要です。
HSPは何も劣った存在ではありませんし、優れた能力を持っています。

こちらの記事に書いたように自己肯定感が低い方も多いため信じられないかもしれませんが、私たちが当たり前だと思っていることがすでに当たり前ではないのです。
ここからはHSPの強みについてお伝えしますので、できるだけ素直に受け取っていただければと思います。
そしてその強みを生かせる環境に身を置きましょう。
HSPの強み

ここでは一般的に知られているHSPの強みを3つと、番外編として私が感じている強みを1つ紹介します。
一般的に知られている強み3つ
- 高い共感力
- 深い思考能力
- 感覚の鋭さ
(番外編)私の感じる強み
- 効率の良さ
高い共感力
相手との境界線が曖昧という言い方をされることもあるくらい、HSPは共感力が高いことが知られています。
常に相手がどう感じているか、何を求めているか考えてしまうのもそのためです。
相手が泣いていれば自分も泣いてしまったり、喜んでいれば一緒に喜んだり、知らない人が怒られていても自分のことのように感じてしまったりとこの高い共感力に振り回されることもあるでしょう。
しかしこれは同時に強みであり、聞き上手や気配り上手と相手に感じてもらえることも多いため、相談にのって感謝されたり、カウンセラーとしての仕事で成功している方も多いようです。
また、争いが嫌いであることも相まって、「これを言われたら嫌だろうな」と思うことは避け、「こうしたら喜んでくれるかな」と考え行動できるため、「優しい」と言われる方も多いのではないでしょうか。
それだけでなく誠実で礼儀正しく、嘘をつくことが苦手な方も多いです。
このような相手を思いやれる優しさはHSPの大きな強みです。
そして私はそんな優しいHSPの方々が大好きです。
深い思考能力
続いての強みは深い思考能力です。
一度に情報が入ってきすぎるため情報処理に時間がかかり、優柔不断や仕事が遅いと言われる方もいるようですが、逆に言えばそれだけ頭を働かせているわけです。
自分だけでなく、相手の立場になって物事を考えたり、一度に大量の情報を処理できるのはHSPならではでしょう。
また、仕事が遅いと言われるのは、不測の事態が起こらぬよう慎重に物事を考えてから行動するという危機管理能力の高さを表しているとも言えます。
「こういうことが起きたらどうしよう」「もしこれがだめだったらこのプランで行こう」と心配しなくてもいい先のことまで考えてしまうことありませんか?
考えていないのではなく、考えすぎてなかなか行動できていないわけです。
そしてこの深い思考能力は時に思いもよらない独創的なアイデアを生むこともあります。作家やアーティストなどに向いていると言えるでしょう。
感覚の鋭さ
HSPは五感が鋭いというのは皆さまも聞いたことがあるでしょう。
たばこの匂いがどうしてもだめだったり、花火の音がこわかったりと人によって様々な特徴があるでしょう。
しかしこれも必ずしも悪いことばかりではありませんし、五感で分類するのが難しいようなものも受け取り味わうことができます。
絵を見て心を動かされたり、音楽を聴いて感動したりした経験はないでしょうか。もちろんHSP以外の方でも経験したことあるよっていう方はいるでしょうが、その感じ方はおそらく大きく異なるでしょう。
さらにHSPは自然が好きだという人が多いです。なんだか心地よいといった感覚でしょうか。
しかし何が好きなのかまで説明するのはなかなか難しいのではないでしょうか。
これが五感に分類するのは難しい感覚の一つであり、世界のあらゆるものの美しさやすばらしさ、優しさを深く感じることができます。
(ドラえもんの映画で泣いたことがあるのは私だけではないはず!笑)
つまり深く考えることができるというのは深く感じることができてこその感覚であるとも言えるかもしれません。
中には地震が来る少し前に察知できる人やコウモリの超音波が聞こえるなんて人もいるようです。
そしてHSPは直感が当たることも多いようです。
会ったばかりだけど苦手だなという人とはその後も合わない確率が高いかもしれません。
効率の良さ
これは私が勝手にHSPの強みではないかと考えていることなので、違ったらすみません。
HSPには効率が良い人が多いのではないでしょうか。
私が今になって思い返してみると、学生時代から「効率が良いね」とよく言われていたことに気づきました。
HSPは入ってくる情報が多く、それを処理することに追われるため疲れやすいとされています。
そしてこれは短所だと自分でも思っていました。
しかし疲れやすいからこそ無駄なことは省き、本当に力を注ぐべきことだけに集中する癖がついていたように思います。(そうしないと周りについていけないと思っていたかも。)
いらない工程はできるだけ省きたいから、会社での働き方が合わない人もいるでしょう。
また、当たり前だとされていることにも疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
私は昔からなぜそうしなければいけないのかを考えてしまうタイプでした。常識だとされていることの意味が分からなくて反発するようなひねくれた性格です。笑
「なぜ働くときにスーツを着なくてはいけないのか」「みんなが嘘をつくだけの面接にいったい何の意味があるのか」など私一人が考えたところで意味のないことばかり考えてました。
これも今思えば無駄なことをできるだけ省きたいという意思の表れだったのかもしれません。
効率が良いというのは本質を見抜く力があるということでもあり大きな強みと言えるのではないでしょうか。
HSPの才能を引き出す方法

ここまでにも書いてきましたが、HSPの才能を引き出す一番の方法は「能力を生かせる環境に身を置くこと」です。
HSPの強みはこの記事に紹介したことだけが全てではありません。おそらくまだまだ強みといえる部分があるでしょう。
しかし私は何もHSPが他の人と比べて優れているだとか劣っているという話をしたいわけではなく、特徴を知った上で、その能力を生かせる環境に身を置いてほしいと思っています。

特にHSPは人に頼ることが苦手であり、自分の力で何でもこなそうと考えてしまいがちですが、これは危険です。
間違った環境で我慢し続けていると、精神的に追い詰められてしまう可能性があります。
そもそも一人で何でもできる人はいません。「適材適所」の概念を念頭に置いておき、あなたができること、あなたが得意なことに力を注げばいいのです。
また、仕事に限らず日常においても好きな香りの香水をつけたり、アロマを焚いたり、落ち着く音楽をかけたりと、環境を整えることを大事にしてみてください。
それだけでも豊かな感受性を持っているためかなり気持ちは楽になるはずです。
まとめ
- HSPが苦しむのは強みを理解していないから
- 当たり前だと思っていることが実はすごいこと
- HSPの強みは、共感力の高さ、深い思考能力、感覚の鋭さ
- 私は個人的に効率の良さもHSPの強みだと思っている
- HSPは適切な環境下で能力を発揮することができる
HSPは生きているだけでも疲れるといってもおかしくないくらいの気質を持っています。つまり、よりストレスのかかるような合わない環境下では全く力を発揮することができません。
それでも周りの期待に応えようと自分一人で抱え込んでしまうのがHSPであり、それどころか成果を出せない自分を責めてしまう方もいらっしゃるでしょう。
これは能力がないわけではなく、適切な環境ではないことが原因であるということを伝えるためにこの記事を書きました。
HSPは基本的に自己肯定感が低く、自身を過小評価しすぎています。
自分に厳しくしすぎるのはやめにしましょう。